インドの工房 染め場状況 今回インドの工房に来た目的の一つは、茜染をすることです。 一週間ほど前の寒い夜に直樹さんがチキン味噌を作ってくれて、工房のみんなと食事をしました。食後、待ち構えていた犬たちが、鳥の骨を取り合って喧嘩したり、人に怒られてキャインキャインと大きく叫ぶ声がしました。その必死な様子が、いつになく激しかったのを覚えています。 さらに冷え込んだ翌朝、どこからともなくキュンキュンする小さな声がします。声の出処を探すと、子供らが、染場で、昨日の犬が子供を産んだのだと言います。行ってみると釜戸がすっかり占領されていました。 母犬は覗くだに歯をむき出して近づくことも出来ませんでした。 しかし今はもう、怒られないことが解ってか、優しい顔を見せてくれます。まるで微笑んでいるかのようです。 茜染の用意をしていたのに・・・。染め担当のビポットは、”別の場所に釜戸を作ろう” と言っていました。