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縫製職人ショスティさん

ショスティさんは布の魔術師。日本人も顔負けの几帳面な縫製職人で、私たちが織りあげたどんな布でもカッチリ、キチンと仕上げてくれます。それもそのはず、彼は伝統織師の家で育ち、幼い頃からモスリン、ジャムダニ、カーディーなどの布に囲まれて育ち、手織布の性質を熟知しているのです。彼は、私たちがデザインした服を相談しながらひとつひとつ丁寧に作っています。それらの服は、彼のヒューマニティが伝わるぬくもりある作品になっています。

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オリジナルジャケットのボタンについて

アナンダ工房のジャケットのボタンはみなオリジナルの手彫りです。服に合ったボタンをビポットさんが一つずつ作っています。ボタンホールは解け難い手かがり、ボタン付けもぐるぐる巻きにせずループにしてしっかりとかがり付けています。

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プンノ織り

プンノさんプンノさんは、私達のインドの工房で布を織ってくれる織師です。織師の家に生まれ、技術、丁寧さは神業。彼との付き合いは、かれこれ15年、彼が青年の頃からです。初めてその仕事を見た時、真剣な取り組みように心打たれ、私達も彼の腕に見合った仕事をしなければという責任感の様なものを感じました。直樹が藍や茜で染めた糸を、彼といっしょに整経し横糸を決めて行きます。こうして出来上がった布は日本にもインドにもない独特な「アナンダ工房のオリジナル織」になっています。

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神田須田町店正面の銅の装飾

銅うちだし職人

銅うちだし

銅うちだし

神田須田町店の入り口を飾る手打ちの銅の装飾を作っているインド西ベンガルの銅工Haru Korrmokal さん。

*2012年3月、アナンダ工房の神田須田町店がオープン。近くには、神田藪蕎麦、アンコウ料理の伊勢源、鳥すきのぼたん、甘味処のたけ村など、食通の間で知られた老舗があり、神田老舗街と呼ばれる地域の中です。建物は関東大震災後、東京再生の時期、昭和3年建造の銅張りの看板建築です。当時、類焼を防ぐ意味で東京周辺の繁華街で流行った建築方法で、パレットと呼ばれる看板が正面上部に付いています。内部に使われている梁も太く、まだまだ健在です。友人の腕の良い大工の棟梁、石原さんと一緒に、時間をかけて改装しました。

外装は、元々の銅張りを生かして銅で装飾を加えました。対のライオン、ミナール、チャックラ、花びらなどは、私達がデザインして、インド西ベンガルの知り合いの銅工、Haru Korrmokal さんに打ち出してもらいました。東京のオアシス的な場所になればと、願っています。どうぞお出かけください。

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墨染め

和墨を濃くといて何度かムラなく染めます。染めるのはさほど難しくはないのですが、洗うのが大変なのです。布を傷めないように思いやりながら、もうこれ以上落ちないというところまで、根気良く洗います。しかし何度も何度も繰り返し洗っても色落ちが止まらず、あきらめようかと思い、嫌になってしまう頃、不思議にピタッと色落ちが止まる時が来るのです。干して仕上げると墨染のタッサーシルクは、布そのものの美しさを保ちながら、控え目な鈍色(にびいろ)に輝きます。これが染めの三昧なのでしょうか。

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オリッサの村 -強撚り糸を探して-

強撚糸を紡ぐ
強撚糸を紡ぐ
オリッサの強撚糸
オリッサの強撚糸
2010年の制作は、オリッサから始まりました。今年の魅力的な素材を織るために、以前少しだけ手に入れたタッサーの荒い外側部分を強く捻った糸を求めてオリッサに来ました。 しかし、これが寒くてきつい旅でになりました。インドの冬を甘く見ていたのかもしれません。暖房器具の整っていないインドの冬は、服で加減するか、我慢するしかなく、二等寝台と乗り合いバスの二晩夜行の旅は前もって知っていれば行かなかったかもしれません。それでもこの粗野な糸の魅力には、たとえ困難を知っていても決行させてしまう力がありました。主人は二日続きの厳寒の夜の旅に体調をくずし、着いた村の日向でとうとう寝込んでしまいました。村の人々が暖かく、優しかったのは何より嬉しかったです。その後近くの安宿で休養をとり、今度は昼の列車でコルカタに帰ってきました。
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藍の生葉染め

藍の生葉染め昨年の春に芽出しをしたリュウキュウ藍はこの冬背丈より大きく育ちました。花が咲き種もつけています。葉が余りバサバサとするので刈リ払い、その葉っぱで3枚のタッサースカーフを染めてみました。オリジナル織りのタッサーシルクスカーフが、とても品のあるターコイズブルーに染まりました。

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えんじ綿(臙脂綿)

臙脂綿
臙脂綿(非売品)

昔から日本に運ばれていたラックカイガラムシの染料
この日の丸のように見える赤い物は、昔画材屋や染料屋で売られていたえんじ綿です。江戸時代に、南蛮船がインドまたは東南アジアから運んできたもので、戦前まで普通に流通していたようです。日本画のえんじ色を描くには重要な天然の染料でした。また、加賀友禅の挿し色にはなくてはならない色でした。小さくちぎって絵皿に入れ、水またはぬるま湯を加えると色が出てきます。画用には、膠等のメディウムはいらず、加える場合でもほんの微量で十分です。濃く出して臙脂色。薄く出して青味のあるピンク。染めの場合は、布をあまりよく洗うと色落ちしますが、絵の場合は、18世紀のインド細密画を見る限り変色もなく安定していると思います。日本にはないこの独特なラックカイガラムシのえんじ色は、どんな他の色にも代えがたい魅力的で、貴重な色だったことでしょう。

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染・織の面白さ

オリジナル手織りブラウス
オリジナル手織りブラウス(キアイ、インドアカネ、蓮先染め)

いろいろな植物で染めるのは楽しい。古くから使われるキアイやインドアカネはもちろん、池に浮かぶ蓮やガガブタなどの水草でも良い色が染まる。また染めた糸を経と緯に織り重ねる時も、少量の試し織りと長い反物とでは表情が違い、出来上がるまで、いつもわくわくはらはらさせられる。