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タッサーシルク(インドヤママユ)

タッサー蛾
タッサーいもむし丸々と太ったタッサーのイモムシが、人の背丈よりちょっと高めに仕立てられたアルジュンの枝先にとまって、数枚の葉をたぐり寄せ、繭づくりに取りかかっていた。きれいな緑色をしたその巨大な幼虫は、イモムシが嫌いな私にも、可愛らしいく思われた。
タッサーシルクは、お蚕さんのように、運ばれた葉を食べて、家の中で大きくなるのではなく、青空の下で木の枝に放し飼いにされる。自由な空気が、満喫できる分、鳥などについばまれる危険性も大きく、人が棒を持って、鳥追いの番をしていなければならない。わがままな幼虫である。
繭をつくるのは冬と雨季の二回。その糸は、インドの強烈な紫外線から幼虫を守るUVカットの効果を持っており、また高温湿潤な雨季にもむれないよう通気性の良い多穴質の構造になっている。
タッサー繭