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グウシ(藕糸織り)

グウシ
グウシ
蓮の根、または茎を折ると蜘蛛の糸のような繊維がでてきます。風がふけば飛んでいってしまいそうなこのうえなく細い繊維も、たくさん束ねて乾かすと、意外と丈夫な繊維になって、織り上げることができます。この蓮の根や茎からとった微細な繊維の糸はグウシと呼ばれ、昔から珍重されて寺院の曼荼羅の掛け軸や僧侶の袈裟などに使われてきました。その歴史を、織り作家の山本治代さんに調べていただきました。アナンダ工房はこの藕糸をインドで作りました。職人一人が1日に数十センチしか紡げず、まさに祈るような気持ちと手間をかけて、しなやかなショールに織り上げました。 素材の持つ風合いを大切にする為にあえて紡いだままの生成りにしました。糸の太さは職人の手の癖、そして色のむらは素材そのものの色合いで、どれ一つとして同じ物はできません。独特の輝きと不思議な質感が特徴です。

グウシ(藕糸織り)」への1件のフィードバック

  1. […] インドの工房の向かいには、カマバアカシヤに囲まれた静寂な池があり、そこには蓮が生い茂っています。冬にはカモやカワセミがやって来ます。工房ではこの池を借りて稚魚を放ち、蓮を大切にしています。以前はグウシを紡ぐことも可能でしたが、この頃は、なかなか紡いでもらえなくなりました。数年前から春から秋に、この葉で蓮染をしています。タッサーや綿糸が、深みのある黄色から緑に染まります。春、秋、晩秋とそれぞれ発色が違うのも面白いです。堅牢でとても上品な色味に染まります。もちろん夏には蓮の花が池いっぱいに咲きこれを見るのがいちばん楽しみです。 […]

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